【オノオレカンバ】三線ツメ（バチ）【大サイズ】230923

「縁起が良くて美しい日本一重い木-オノオレカンバ三線ツメ」


　オノオレカンバは、標高５００M以上の山肌に根を張り、１ミリ幹が太くなるのに３年かかるという成長が遅く非常に堅い木です。斧が折れるほどに硬い樺の木として斧折れ（おのおれ）の名があります。
　オノオレカンバは、自然林の中でも数が少なく、また成長が遅いため、植林もほとんどされず、貴重な木の一つとされています。
　

　材の比重は１に近く、水に沈むものもあるほどで、「日本一重い木」と言われています。
磨けばマカンバよりも光沢の美しい仕上がりとなり、印鑑、箸、櫛（木曽の「お六櫛」が有名）、しゃもじ、靴ベラ、楽器などに利用されます。
また、金のなる木としても珍重されており、その強度とあわせて大変縁起が良いとされ、折れないというニュアンスから契約や金銭に関することに使うと良いとされます。

さらに「夫婦の絆が切れない」といった意味合いを込めて結婚祝い、「心が折れないように」就職や進学にオノオレカンバの工芸品を贈るなど、縁起が良い木材として知られています。


　初めてこの木材を知った時は、木材にとって弱点（天敵）のような存在である「斧」、その「斧を折る」という反骨精神を表わすような名前なので面白い木だなと思いました。
実際にツメを製作してみると刃物の切れ味が急激に落ち、金属ヤスリでもなかなか削れずに苦戦。これだけ削れにくい性質なのでツメとしては黒檀よりも相性が良いかもしれません。

　これほど硬い木は大抵何らかの色がついた木なのですが、木肌の色も木目も普通の木と変わらず（白～肌色）全く硬く見えない点も面白く感じました。（軽く叩いてみるとキンッとした硬い音がなります）

　三線ツメの作りは、指のイメージで製作しました。
全体的なシルエットは指の先端がのけぞるような曲線になってます。これでも先端の反った「反り型」ではありませんが、反り型に近い強さで弦を弾くことが出来ます。
特に低音が強く全体的にパワフルな印象を受けると思います。
造形も工夫して製作しましたので、大きなツメながらも持ち易く扱いやすいものになっています。

【商品サイズ】　大

高さ7.5（㎝）

横幅　　　　3.1（㎝）

重さ24.8（g）

指穴の幅　　1.6（㎝）（中）